塗装の世界に身を置いて気付いた事
私は自己紹介でもお伝えしましたが、18年間自動車メーカーの純正パーツマンでした。
主人の会社に入社しパーツの世界から塗装の世界に入りました。
鈑金・塗装は以前パーツマンの時取引店様にたまに配送を行ったりしている
位で全然この世界を理解していませんでした。
なので塗装工程や施工時間等などは社長である主人に事細かく教えて貰いました。
そこで塗装の下準備は非常に色々な工程を行い塗装や鈑金をしていきます。
どんな工程があるか改めてお伝えしていこうと思います。
①下地作り
![](https://d-zone1084.com/blog/wp-content/uploads/2022/06/下地-1024x768.jpg)
塗装面の下地作りを行います。
スプレーガンを使ってサフェーサーを塗ります。
サフェーサー表面の小傷を埋め塗料の密着性をあげて錆止めの役割をします。
サフェーサーが塗れたら赤外線ヒーター等で充分な加熱乾燥を行います。
サンドペーパーにより水とぎを行い表面を平らに仕上げます。
ベースコート
![](https://d-zone1084.com/blog/wp-content/uploads/2022/06/塗装.png)
車の肌に色付けする為に塗ります。
色は白、黒、シルバーなど単色の他金属感のあるメタリックカラーや透明感のある輝きのパールカラー
などがあります。
ちなみに3コートパール塗装とは
カラーベース、パールベース、クリアコート3層の塗装をして輝きのあるカラーに仕上げる塗装です。
クリア塗装
車に艶を与えるとともに、紫外線や雨、鳥の糞など外部環境から車を守り傷を防止し、車の管理環境を
より長く守る役割をします。
磨き
![](https://d-zone1084.com/blog/wp-content/uploads/2022/06/磨き.jpg)
最終仕上げは磨きです。
塗装後の表面は塗料が吹き付けられたままで実はまだ凸凹の状態なので
平たくし、塗装時に付いてしまった
ゴミを除去すべくサンドペーパーやポリッシャー、コンパウンドという研磨剤を使用します。
最初目の粗い研磨剤で磨き、次第に目の細かいものにしクリア塗装をピカピカに磨き上げれば
完成です。
このように色々な工程を経て完成となります。
実はパーツマンの時パーツの品質管理業務にも携わっていて
サイドステップというパーツが何度メーカーより取り寄せてもブツ(塗装突起ブツ)が付着していて
板金屋さんよりクレームが入り
当時鈑金の事をよく知らなかった私は
「ブツを軽く削って簡単に塗装修正できませんか?」
と安易な考えでお答えして激怒されたことがあります。
1か所の小さなブツの為にこの工程をやりかなりの時間を要するなんて
今私は鈑金塗装の世界に身を置いたので
あの頃の自分にカツを入れたいと相手の世界に身を置いてわかった
事です。
鈑金はタッチペイントのように簡単にすることではない。
傷付いたところを補修し又長く乗れるように工程を踏んで行う
それが鈑金塗装なのです。